こだわりの果物屋 紅光(べにこう)では、店主こだわりの品々を全国各地から取り寄せて皆様にお届けしています。その品物は果物から茶箱まで!その他、産地訪問報告やモニターレポートなど情報満載です。ぜひトップページもご覧ください!


==ふじこの国産紅茶体験記==

5/19(金)、靜岡市丸子の村松二六さんのところで、紅茶を作ってきました。念願かなって、ようやく紅茶作りを体験できました!
皆さんにも国産の紅茶作りの現場を体験していただきたいと、さっそく報告しまーす。

村松ニ六さんは、平成元年から国産紅茶発祥の地、靜岡市丸子で、国産紅茶作りに取り組んでいます。
まずは靜岡市丸子という土地と紅茶とのつながりからお勉強しましょう。

お茶についてのお勉強

日本茶(緑茶)、ウーロン茶、紅茶は同じお茶の木から作られます。製法の違いだけなのです。
では、その製法の違いとは何か?
お茶の葉には、その表皮細胞に酸化酵素が含まれています。この酸化酵素の活性を利用して、タンニンを発酵させるかさせないかによって色々な種類のお茶ができるのです。

緑茶は不発酵茶--生葉を蒸して揉むことにより、まったく発酵しないで、緑色の茶となる
ウーロン茶は半発酵茶--発酵を途中で止める
紅茶は発酵茶--完全に発酵させる

もちろん、茶の品種によって日本茶に向く、紅茶に向く、といった違いはありますが、基本的には、日本茶に向くやぶきたという品種でも紅茶ができる、というわけです。でも、やっぱりやぶきたは紅茶には不向きです(飲んでみると味がねぇ、、、)。そこでいろいろな品種改良が行われ、近年では紅茶に向く品種が生まれてきたりしています。

国産紅茶事始

なぜに丸子が国産紅茶発祥の地なのか?
日本で紅茶を製造するようになったのは明治に入ってからのことです。明治政府の奨励で19世紀後半から20世紀初めには生産量も増え、輸出もしていたのです。
さて、丸子と紅茶の関係は、幕臣として徳川家に従って静岡に移住した多田元吉が現在の丸子に徳川家の山林五町歩の払い下げを受け、土地を開墾して茶の栽培を始めました。 明治8年に勧業寮(産業奨励の役所)の役人を命ぜられ、茶業調査のために清に出張、その後、多田は紅茶製造の研究で日本人ではじめてインドに派遣されました。インドから持ち帰った紅茶の種は静岡はじめ各地に植えられ、日本での本格的インド紅茶生産がはじまったのです。「紅茶製法纂要」、「茶業改良法」といった名著を残しています。多田元吉は国産紅茶の父、といった人物なのです。
丸子には今でも多田の墓と残した茶の木が残っています。

仕事人 村松二六さん

で、このニ六さん。
村松さんは、多田の子孫、とかそういう関係ではないのです。
古くから農業を行って茶を作っている、というわけでもないのです。
すべてはニ六さんの郷土愛から、なのでは・・・。
村松さんは丸子という土地で生まれ育ちました。ある日、その丸子の山の開発計画を聞き、自分が遊んだ山が切り崩される、そして、丸子が日本の紅茶発祥地であることを伝える証拠の木がなくなってしまうかもしれない、ということを聞いた村松さんが、「元吉の遺志を継がねば」と紅茶生産に取り組みはじめたのです。
当然ながら、紅茶の製造方法に詳しい人がいるわけでもなく、その製造法が記された本があるわけでもなく、試行錯誤の挑戦でした。
自らインドやスリランカに出向き、製造方法の研究をし、今では紅茶生産に命をかけている、といっても過言ではないのかもしれません。
国産紅茶はまだまだ工夫の余地があり、作れば作るほど、のめりこんでいく、研究も勉強も、試行錯誤も欠かせない、けっこう面白いものなのかもしれません。

紅茶作り、会場

村松さんのお宅には、自作の紅茶製造の機械がならんでおります。ホントに、自分で工夫して機械を作っているんです。もちろんここは静岡。緑茶を作る機械は色々なところで入手できます。が、それをそのまま使っては良い紅茶はできない、が村松さんの理論。
紅茶つくりに向くようにいろいろと工夫しているのです。

普通の風景

村松さんのお宅のお邪魔すると、全国各地の国産紅茶がたくさんあります。大きなヤカンにお湯を常に沸かして色々な紅茶をテイスティングできるんです。
最後には気持ち悪くなるくらいたくさんの紅茶を飲ませていただけます。
でもね、最後に必ず「なー、オレのが美味いだろ(笑)」となるわけです。 ふふふ。

では早速紅茶つくりの工程に入りましょう。

●紅茶を作る


前のページに戻る


ホームページへ戻る
http://www.benikou.com/


ご意見・ご感想・ご質問など、お気軽にどうぞ!
こだわりの果物屋 紅光
〒420-0061 静岡市新富町4-10
 電話:054-254-1392  FAX:054-251-7227
 E-mail : benikou@mail.wbs.ne.jp