ピッツァ・マルガリータ(Pizza Margarita)
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材料
ピッツァ台(直径20cm×4枚分)
強力粉 | 200g |
薄力粉 | 50g |
ぬるま湯 | 160cc |
ドライイースト | 大さじ1/2 |
塩 | 小さじ1/4 |
EXオリーブオイル | 大さじ1/2 |
具(2枚分)
紅光トマト | 2個 |
モッツアレラチーズ(*1) | 100〜150g |
(*1 モッツアレラチーズには水に浮かせてある丸くて白いフレッシュタイプと、塩のきいた黄色くて削ってあるプロセスタイプがあるが、ここでは後者のものを用いる)
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作り方
(1)まず生地を作る
- 強力粉と薄力粉をよくふるって混ぜる。これを平坦な台の上にこんもりと盛り、全体の形をあまり崩さないように真ん中に穴をあけ、ドーナツ状にする。
- ぬるま湯50ccにドライイーストを溶かし、これを1。で作った小麦粉の山の真ん中にあけた穴の部分に注ぐ。ぬるま湯を外に逃がさないように注意しながら、穴の周囲の小麦粉を崩してゆく。
- ぬるま湯がなくなったところで塩とEXオリーブオイルを真ん中にたらす。
ぬるま湯を加えながら、同じように周囲を崩すような感じで小麦粉に混ぜ込んでゆく。
- 全体を台の上でころころと転がすような感じでこねてゆく。このとき、うどんなどのように強い力でこねると腰が出過ぎてあとで薄く伸ばせないので注意する。
- 生地の表面が台にくっつかないくらいになったところで、生地の表面にオリーブオイルを塗り、同じくオリーブオイルを塗ったボウルの中に入れる。
これにラップをかけ、体積が倍ぐらいになるまで常温で一時間ぐらい寝かせる。
- 生地の底のボウルに接している部分が湿気を帯びて柔らかくなっているので、中のガスを抜かないようにそっと、外側の乾いた皮の部分を底に折り畳むように持ってきて、全体を丸い形に整える。この状態でラップをして冷蔵庫に入れておけば数日は保存ができる。
(2)いよいよ伸ばしてピッツァ台を作るぞ!
- 台に薄力粉を振り、手と、棍棒にも振っておく。
- 生地を大きめの卵ぐらいの大きさにちぎり、両手で丸く形を整える。
- 棍棒を使って生地を丸く伸ばしていく。このとき、縁はやや厚めに、中の部分は均一に薄くなるように仕上げる。
(3)具を作る
基本はトマトソースとモッツアレラチーズだけなので具を作ると言ってもたいしたことはない。
今回はトマトの加工の仕方で二種類のソースを作ってみた。ひとつはフードプロセッサでトマトを潰したもの、もう一つはトマトを1cm角程度の賽の目に切ったもの。
いずれも、ほんの心持ち塩を振っておくとトマトの酸味が強くなるようだ。
また、紅光のトマトは皮がしっかりしているので、気になる場合は湯むきしてから具を作ったほうが良い。
モッツアレラチーズはピッツァ台に載せやすいようにほぐして、一枚分毎に分けておくとあとで作業しやすい。
(4)具を載せて焼く
基本はソースをピッツァ台に塗り、そこにチーズをソースが見えなくなるくらいばらまいて、これを焼くだけだが、実は今回のピッツァ・マルガリータで最も大変だったのはこの部分。
注意すべき点は以下の4点程度。
- ソースを塗ってから時間をおくと、ピッツァ台が溶けて、下の台にくっつくので、ソースを塗ってから焼くまでの時間はできる限り短くする。
- 上記のことを防ぐ意味でも、再度、ピッツァ台の下に薄力粉を振っておく。
- 盛りつけしたピッツァをオーブンまで持っていく手段を予め考えておく。
- 紅光トマトは味が強いので、モッツアレラチーズは多めに載せたほうがバランスが良い。
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うちでは、今回はオーブン内の天板の上にピッツァストーンを置いて、ピッツァを焼いたので、具を載せたピッツァ台を、ピッツァストーンの上まで運ぶのに苦労した。
結局、木製のまな板の上に薄力粉を振り、この上で具の盛りつけをして、まな板ごとオーブンまで持っていき、ピッツァストーンの上にまな板の上からピッツァ台を滑らせるという方法で対処したが、良い解決策が思いつかない場合には、天板の上にオリーブオイルなどを塗り、その上にピッツァ台を置き、具を盛りつけても良いと思う。
この方法なら天板ごとオーブンに入れることができる。
薄いピッツァ台ならば、周辺に焦げ目が入ってきたら出来上がり。
焼き時間はだいたい200〜220度で10〜15分ぐらいが目安である。
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(5)仕上げ
仕上げにフレッシュバジルの葉を2、枚散らしたり、EXオリーブオイルをたら
してもおいしく頂ける。
その他の強い香辛料は、このピッツァには合わないと思われる。
頂きます
頂いた。
生地も薄くパリッと仕上がり、はっきり言ってプロになろうかしらと思うぐらい美味しかった。
特に、フレッシュな紅光トマトの酸味は、いかにイタリアントマトと言えども、水煮の状態ではかなわない。
ましてや市販の、香辛料をたっぷりと利かせたピッツァソースでは味わいようのないおいしさである。
少なくとも日本のイタリアンの店では今のところ味わえていなかった。
もう二年も前になるので、記憶も定かではないが、ドイツのイタリアンカフェで食べたピッツァの味に近いものがあったと思う。
二年前、初めてドイツに行ったときに驚いたのが、ふらっと入ったイタリアンカフェで頼んだピッツァ・マルガリータであった。
それまでピッツァ・マルガリータと言えば、トマトの水煮をベースに作られたいわゆるピッツァソースを使ったものしか知らなかったが、この時初めてフレッシュトマトを使ったマルガリータを食べた。
甘み酸味ともに強く、それでいて瑞々しく、驚くべきおいしさだった。
ヨーロッパでは、市場(いちば)に行けばトマトだけでも種類がいくつかあるので、その中からピッツァにあった物が選べる。この野菜の多様性が、この味を作り出したのだろう。
桃太郎以外のトマトの入手が困難な日本では味わうことの難しいおいしさであった。
しかし、今、紅光のトマトで作ったピッツァ・マルガリータは、確かにこのドイツのマルガリータと同じ風味がした。
ちなみに、上のレシピで具材が2枚分となっているのは、残りのピッツァ台では、普通にスーパーで買ってきたトマトを使ったピッツァ・マルガリータを作成したからである。
そもそも、フレッシュトマトのマルガリータというものそのものに外食で出会ったことのない僕には、紅光のトマトであるということがこのおいしさの原因であるという確信が持てなかった。
が、しかし、それは3枚目のピッツァを食べた時に確信から自信に変わった(ん?どっかで聞いたようなセリフだ)。
普通のトマトで作ったピッツァは、あまりにも水分が多く、味が薄く、そして青臭い。
これをマルガリータと呼ぶことも憚られる味であった。
よって4枚目はチーズだけのピッツァとした。
これはこれで美味しかった。
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