ひとつを例にとってお話をすれば、代謝異常をおこしていない、まともなサトウキビのジュースを飲めば、カロリー制限も運動もせずに、糖尿病や肥満、胃潰瘍などに顕著な効果があるという研究結果がでました。さらにインシュリンを打つどころか、薬ひとつ使わずに、はっきりと血糖値が下がり、肥満の人は痩せるというデータがでました。
そのまともなサトウキビのジュースとは?どのようなものかといえば(言い換えれば)くだものは自然の大地と気候に育まれ、数え切れないほどのさまざまな成分や、栄養素が詰まった「複合体」です。一方、ブドウ糖は化学処理を施した「単体成分」です。何の温かみもなく、生命のかけらもない物質です。外園先生によると、それは明らかに”生きている”サトウキビのジュースは、”死んだ”ブドウ糖よりずっと体にいいと、りょくけんのくだものを使った実験で実証されました。
外園先生は、虎の門胃腸科内科クリニックを開く前は、国立がんセンターで胃がんの治療に取り組み、功績をあげた方です。虎の門胃腸科内科クリニックの外園先生は、国立病院のお医者さんも通うという、知る人ぞ知る名医なのですが、ちょっと変わっています。なにしろ「病気をなくす運動」を主宰しているくらいです。言い換えれば「医者と薬をなくす運動」。この不景気な時代に、自分の仕事をなくすために働いているのですからおかしなもんです。
外園先生は、胃がんの患者さんを見ているうちに、いくら手術や治療で一人一人の命を救ったとしても、病気そのものはいつまで経ってもなくならない、むしろがん患者は増えていくばかりでそんな現状をみてむなしさを覚え、それなら病気の根本的な原因をつきとめ、根絶していくこそ、医者本来のつとめではないかと考えるようになったのです。
外園先生の専門は胃腸科ですが、虎の門胃腸科内科クリニックを開いてから、糖尿病をはじめとする成人病の患者さんが非常に大勢いる事に気づき不思議に思うようになりました。なぜこんなに多くの人が成人病になってしまうのだろうか?どうすれば治せるのだろうか?そのための研究を重ねていった結果、このような結論がでました。
原因は食べ物にある。加工度の高い食べ物ばかりを食べるようになったからだ!その証拠に昔、人類が自然に育った植物や動物をほとんど手を加えずに食べていた頃は、成人病にかかる人はいなかった。生肉や草、木の実を食べている野生動物に成人病はない。その結果、でた結論が「なるべく生きた新鮮なものをそのまま食べることで、成人病は治せる。」というものです。実際に、生野菜、果物、玄米、魚の刺身を中心とした食事療法 (しょう油などの調味料をつかわない)で、カロリー計算も運動もしないで、インシュリンを打つどころか薬をまったく使わないで糖尿病、肥満、胃潰瘍などの根本的な治療に成果をあげています。
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