私の身長は165センチ。若いときは体重60キロでちょうどよかったのですが、中年になるとどんどん太りだし、85キロの肥満体になってしまいました。体が重くて困ったなとは思っていたんですが、1979年ごろ体がものすごくだるくなってきて、のどがやたらに渇くようになりました。 もう困りはてちまってね、次の年の6月、外園先生に診てもらつたんです。まあ腹が出すぎだって注意されるのはわかってましたけど、糖尿病だっていわれたときはびっくりしましたよ。 先生は「生きた食べもの」の大切さを話してくれました。魚については私も寿司屋ですからすぐピーンときましたけど、生野菜やくだものは専門外で、親方も教えてくれませんからね。懇切丁寧に説明してもらつて、私も十二分に納得できました。 私は食べものの条件に恵まれてましたからね。あとは順調にいきました。生の魚には事欠かないし、白金の西友が魚河岸に行く通り道にありましたんで、毎日鮮度のよい野菜くだものを買って帰れました。 前にはいてた胴まわり1メートル20センチのズボンはすっかり用無しになりましたが、記念にと思って大切にしまっておくことにしました。 もう一つ不思議なことがあるんです。以前は白髪まじりだった髪の毛が黒々としてきたんですよ。何が原因か、よくわからないけど、予期せぬおまけまでついて、もう言うことありませんね。 あれからもう四年たちますが、血糖値はいつ計っても正常。この食生活をつづけている限り糖尿病が再発することはないでしょうね。 |